おいしいお茶の煎れ方
■水道水を使われるときの注意点
料理するときに使う蛇口の水道水を、一晩汲み置きします。普段使わない蛇口から
給水する場合は、5~10分間蛇口を開けたままにしておいて、配管の汚れを除去して
おいてください。
沸騰してから、ヤカンなどのふたを取って弱火で約5分間沸かします。
これでカルキ臭やカビ臭、トリハロメタンを除去できます。
活性炭を使用した浄水器などを利用されると最適です。
■ミネラルウォーターを使われるときの注意点
緑茶には軟水が適しています。従って井戸水や山間部の川で汲んだ水は軟水です。
日本産のミネラルウォーターは殆どが軟水なので安心ですが、
海外のミネラルウォーターは硬水があったりしますのでご注意ください。
ミネラルウォーターも、必ず沸騰させて下さい。
製造年月日の新しいお茶で、日のあたらない低温、低湿度で保管したお茶を煎れます。
■急須の使い方
急須から茶碗を注ぐ時には、お茶の濃さがそれぞれの茶碗に均等になるように注意します。
2~3人分の湯のみに時計回りや左から右に順繰りに繰り返して注ぎ分け、
急須に残さないようにしっかり出し切ります。
最後の数滴がおいしい部分なので、最後の一滴までしっかり出し切ります。
万が一残してしまった場合、二煎目が渋くなります。
また、二煎目や三煎目の段階で、急須に茶葉を追い足ししないようにしましょう。
■玉露の煎れ方(3客分)
いいお茶ほどお湯の温度を低くする必要がありますので、
お茶の種類によって煎れ方が変わります。
①玉露を大サジ1.5杯(約8g)準備しておきます。
②湯のみは、できれば内面が白い玉露専用茶碗を準備します。
お酒のぐい呑み位の大きさに八分目、約30cc程注ぎます。
(全体で約100cc)
③熱湯をまず空の急須にいれ、急須が充分熱くなったら、
各茶碗へ八分目程に注ぎ分け、茶碗が熱くなったら、
湯ざましに集めて適温(約40度~約60度)になるまで、
約1分半から3分間湯ざまし時間を置きます。
④玉露を急須に入れます。
⑤湯ざましからお湯を急須に戻します。
⑥各茶碗に均等になるよう少しづつ注ぎます。
●玉露は、一煎目はとろっとしたコクを楽しみ
二煎目は少し温度を上げて待ち時間は短く出し、
一煎目とは違ったまろやかさを楽しみます。
■煎茶(3客分)
①煎茶を大サジ1.5配分約8g準備し、急須に入れます。
②やや小振りの内面が白い煎茶用茶碗に、
熱湯を八分目(約70cc)注ぎます。
(全体で約200cc)
③注いだ後すぐに急須に戻すと湯温が約90度です。
この状態で茶碗に注ぐと、適度な渋味と香り高いさわやかな風味になります。
④茶碗が熱くなって少し冷める(約15秒ほど)と、湯温が約80度ほどになります。
まろやかな風味でおいしいお茶がいただけます。
■ほうじ茶(焙じ茶 棒茶)
①大サジ3~4杯のほうじ茶を準備します。
②たっぷりとした少し大きめの湯呑み茶碗に、熱湯を8分目(約100cc)注ぎます。
(全体で約300cc)
③急須にほうじ茶を入れ、湯のみ茶碗のお湯を戻して約15秒ほど待ちます。
ほうじ茶を、湯のみに均等になるよう注ぎます。
③湯の量を半分にして即時で二回たて続けに煎れると、
有効成分もニ煎目で出つくしますので合理的です。
④土瓶で沸かす場合は、お茶を少なめにします。
■抹茶(薄茶 1客分)
①茶杓2杯 約1.5gを準備します。
②抹茶用茶碗と、茶筅、茶杓が必要です。
③抹茶は前もって篩(ふるい)缶などで「ふるい」にかけておきます。
④熱湯を約70cc茶碗に注ぎます。
⑤湯の温度は夏期はやや低く70度くらい、冬期はやや高めの85度程度が良いので、
冬期は熱湯を一度湯呑みに移し、夏期はお湯分を二度移すと良いでしょう。
⑥茶筅で点てる時には、初めは底の抹茶をお湯になじむように、
ゆっくり混ぜてから手首を前後に振り、
最後に表面を整えるようにゆっくり動かし、
静かに茶筅を引き上げます。
⑦その時のお好みに合わせて、温度、濃さ、量を変えてください。
⑧「濃茶」は約二倍の抹茶をいれ、熱めの湯を少なめにいれて練ります。
⑨濃茶用の高級抹茶を薄茶で点てる時は、普通の薄茶より少し濃くします。